名言5「エクセルの数字を眺めてると仕事した気になる。」
今日はwebサービスあるあるをひとつ。
webサービスの会社ですと、その販促手法はリスティングなどのweb広告や儲かるプラットフォームに乗るとか、その販売において基本的には自分で足を動かさないもんで、自ずと社内で座ってる時間が長くなります。うちの会社もほとんどの社員が社内のエンジニアですんで、新卒以来外の会社の人と話をしたことがない社員がわんさかいるような環境です。
そんな中、私のような社外と企画を作ってくるような人間は異端扱いされがちです。異端のキモチ悪いやつがどっかの会社との提携話を作ってきても、それがどれだけの面白いハナシなのかデスクに座っている人たちにはわからないらしく、「それ何PVになるんすか?」とか「impすくなくないっすか?」とかデジタル極まりない空論を宣うわけですね。
確かにそれも大事ですよ。
ただ、言わせていただくと、じゃあデスクに座ってエクセル眺めて、ボタンは緑がいいやら赤がいいやら、いつまでもそんなことを続けることがいったい何PVになっとるんやと。
限られた工数の中で取捨選択して効果の高そうなことを選ぶ。確かに、案件の全部を実現できるわけではないからそういうのも大事かもしれません。
しかし、落とし穴もあります。そうして結果が判断しやすかったり、リスクの低い選択肢を取り続けることで、次の進歩の可能性やビジネスチャンスの芽を摘んでいるかもしれない。
そういう機会損失を定量的に分析できなくて、何がアクセス解析だと。何がマーケティングなんだと。何がニーズだと。椅子に座っているだけで世界の全てがわかった気になるなと。
まあ、そんな偉そうなことを思うわけです。
webサービスはアクセス解析という形であらゆるものがPVやUUにあらわれます。目の前に数字をぶら下げられればそれを追いたくなるのは確かに人情です。
しかし、数字に現れない価値もあると思うのです。もしくは、複雑なロジックを組まなければ評価が出来ないものもあると思うのです。
数字を見てその上下動に思いを巡らせると、さも難しい仕事をやり遂げたように感じます。しかしよく考えてください。その思いを巡らせている間、何かアウトプットをしたでしょうか?変化を生んだでしょうか?
トライ&エラーが大事であるとよく言います。しかし、リンクを変えるとか、画像を変えるとか、リスクの無いトライはトライとは言わないのです。
そのエクセルを眺める行為が何かアウトプットに繋がるのか、それとも自己満足なのか?
あなたのそれ、仕事した気になってない?
ちょっと考えてみてほしいと思うのです。
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