週刊少年ジャンプの容赦ない打ち切りって「優しさ」なのでは
id:ikdhkr さんが、週刊少年ジャンプの打ち切りについて語ってたんよ。
自分的には打ち切りの最高傑作としてはうすた京介の「武士沢レシーブ」なんですけど、あれの最終話はマジで見てほしいです。
ネタバレするので中身は触れないけどね。最高です。
さて、id:ikdhkr さんの記事を最後まで読んで、最初はアンケート至上主義の無慈悲さと、作品であり商品でもある「マンガ」というビジネスの成立要件の難しさを感じましたが、その後に思ったのは、
もしかして、ジャンプの容赦ない打ち切りって編集部の「優しさ」なのかもなと思ったわけですよ。
プロである以上メシを食わねばならない
今の時代、ネットもあるし、同人もあるし好きな作品を好きなように書き続けることは割とできちゃう。とにかく打ち切られたくないだけなら、打ち切り条件がゆるい無料マンガアプリ向けだけに書いたり、twitterとかでマンガを発表してもいいわけです。
そうすれば、好きな作品を好きだと言ってくれる人たちと共有しあう幸せな時間が続くでしょう。
でも、それでメシが食えるのか?一財産築けるのか?というとそれはかなり厳しい。
ヒットしないマンガに対して、盲目なファンだけを信じて書き続けた先に明るい未来ってあるんですかね?
個人的には、その先にはほぼほぼ地獄しか待ってないと思うんですよ。
だって、その作品はビジネスとして成立するだけのファンを作れなかったってことなんでね。続けたところで大きく成功する可能性は低い。
なので、打ち切りで早めに見切りをつけさせてあげることは、作品に没頭して周りが見えなくなってしまっている作者に対する「最強の軌道修正」であり「希望」なんじゃないかと思ったんですね。
もちろん、その作品が好きで読みたかったファンにとっては辛いと思いますが、じゃあ、あなた一人の力で作者を食わせ続けてあげるだけの「パトロン」になれるんですか?と言われれば、マハラジャでもない限りそれは無理なわけでね。
なので、客観的に見てモノにならない作品にうっかり人生をかけてしまうより、ちゃんとダメって言ってもらえたっていうのは、若いうちに早めの軌道修正が出来たっていうことだと考えていいんじゃないかなと。
あと、記事で触れられているように、伏線張りまくって回収せずに「数年後」っていうのは、結構作者サイドの責任の部分もあるんじゃないかなって思います。
初期段階から伏線張りまくるのは、ある意味編集部への打ち切り抑止策として、早い段階で風呂敷を広げられるだけ広げて、畳まずに終わらせられない心理的防波堤を作ろうとした面もたぶんあるんじゃないかなと。
なので、そこは作者の責任のとれる範囲でスピンオフでも自分のサイトで公開してみたらいいんじゃないですかね。
と、まあそんなこんな。